環境に恵まれたラッキーな人もいれば、
そうでない人もいる

 まず、各個人はそもそもの生まれや育つ環境で、その後の成長に大きな差が出ます。

 たとえば、母体にトラブルがあったかなかったか、出生時に仮死状態だったかどうか、低体重で保育器に入っていたか、生まれつき病気があったかなかったか……。

 さらには、実家の資産や家柄、顔の美醜や知能、親と兄弟姉妹の人間性、親の教育方針、育てられる環境、親戚とのかかわり、地域の学校の教育体制、学校に一緒に通う同級生たちの人柄……。

 どれも人の思考の土台を形づくるうえで大事なものですが、どんな環境で生まれ、育ち、どう生きるかは人によって明らかに恵まれている、いないが存在します。

 ラッキーなことに、「健康優良児で実家は金持ち。美形で兄弟も皆優しくて、友達も皆いいヤツ。悩み事は特になし」というふうに生まれた人もいれば、「生まれたときから病気がち、実家はお金が常になし。見た目は悪いし兄弟との仲も悪い。通っていた学校は荒れてて不良ばかりで、悩みがあってもそれを聞いてくれそうな人間はいない」というふうに生まれた人もいます。