他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)が発売されました。同書の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の発刊を記念してそのエッセンスをお届けします。心がスーッと軽くなる珠玉のアドバイスにお付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。
人間関係が原因で生きづらさを感じている人は、
他人に期待し過ぎている
あなたは自分のことを、どれくらい褒めているでしょうか?
人間関係が原因で生きづらさを感じている人は、そもそも他人との関係に期待し過ぎているところがあります。
たとえば上司と真っ正直に向き合ってしまう人は、逆に言うと「ここで努力をすれば最終的には、自分と上司との関係がよくなり、自分のことを褒めてくれるような環境になる」と、心のどこかで期待しています。
でも、残念ながら人はあなたが期待するほど、あなたのことを褒めてくれません。
別にそれは誰が悪いわけではなく、あなたが自分のことに関心を持っている以上には、誰しも他人にそれほど関心を持っていないからです。
だから「他人を褒める要素」に対して、たいていの人は鈍感です(だってあなたもこの人に褒めて欲しいなと思う人のことを褒めようと思って注意深く見ていませんよね? そういう意味ではおあいこです)。