――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター  ***  中国の2022年の船出は、1年前より勢いが若干落ちている。昨年の今頃は目覚ましい経済回復を遂げていたが、その後は新型コロナウイルス感染再燃によるロックダウン、エネルギー不足、不動産市場の冷え込みによって足踏み状態にある。出生数の減少と国際関係の悪化は、長期的な見通しを曇らせている。  だが、中国経済の専門家が心配しているのは、こうした課題のどれでもない。それは、課題に対する政府の予測不可能で強権的な対応である。