――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  時として、鏡に映る物体は、見た目よりも遠くにある。  米連邦準備制度理事会(FRB)は2004年、政策決定会合の議事要旨の公表を早めることを決めた。次の会合終了まで待つのではなく、わずか3週間後に公表することにしたのだ。  そうすれば、市場が経済情勢や金利動向を読み解くのに役立つと考えたからである。確かにそうかもしれないが、新型コロナウイルス感染の広がる時代には、3週間はとても長い時間に感じられる。  5日に公表された12月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、その最たる例だ。