米血液検査ベンチャー、セラノスの創業者、エリザベス・ホームズ被告に対する注目の裁判では、有罪評決が下された。被告の行為は「成功するまで成功するふりをする」というシリコンバレー文化の許容範囲をはるかに超えたと検察側が陪審員を説得したためだ。シリコンバレーの投資家も、ホームズ被告は例外だと呼べることに満足している。ベンチャーキャピタリストのグレッグ・グレッチ氏は評決を受けて「野心や熱意、ビジョン、楽観主義はいずれもシリコンバレーの精神だ」とツイッターに投稿。その上で「全くのうそやだましはそうではない。詐欺は詐欺だ」と述べた。一方で、今回の裁判と評決について、シリコンバレーの過剰さに加え、スタートアップ企業が投資家や顧客にもたらすリスクへの教訓と受け取る向きもある。とりわけ、その新興企業の創業者が圧倒的な影響力を持ち、十分な抑制と均衡を受けないまま突っ走る場合にはその危険はさらに高まる。