米国とメキシコの国境地帯での大混乱は、ジョー・バイデン米大統領の支持率低下の一因だ。それにもかかわらずバイデン氏と、同氏が国境問題の指揮官に指名したカマラ・ハリス副大統領は、対策を打ち出す機会を逃し続けている。「リメイン・イン・メキシコ」政策(通称メキシコ待機政策)を破棄しようとしていることは、こうした自己破壊的対応の最新例だ。この政策は、難民申請を行っている移民希望者の一部をメキシコに送り返し、彼らの申請内容に関する審理が進められている間はメキシコにとどまらせるというものだ。バイデン大統領は昨年6月、トランプ政権下で導入されたこの政策を破棄しようとしたが、連邦裁判所がそれに待ったをかけた。これに対し米司法省は先週、新たな戦いを挑んだ。最高裁に対し、メキシコ待機政策を破棄するという政府決定の執行停止判断を見直すよう求めたのだ。
【社説】自己破壊的なバイデン政権の移民政策
メキシコ待機政策にノーを突きつけるバイデン大統領
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