リードが9億円もの資産を築けた理由

 リードは遺書に、義理の子どもたちに200万ドルを遺産として与え、地元の病院と図書館に600万ドル以上を寄付すると記していた。知人たちは驚いた。清掃員だった彼が、いったいどこでそんな大金を手に入れたのか?

 宝くじが当たったわけでも、遺産があったわけでもない。彼は若い頃から節約して金を貯め、それを優良株に投資していただけだった。数十年が経過し、小さな投資額は複利効果で800万ドル以上に膨れあがっていた。

 清掃員だったリードはただそれだけで、莫大な資産を寄付する慈善家になったのだ。

(本原稿は、モーガン・ハウセル著、児島修訳『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』からの抜粋です)

モーガン・ハウセル

ベンチャーキャピタル「コラボレーティブ・ファンド社」のパートナー。投資アドバイスメディア「モトリーフル」、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の元コラムニスト。
米国ビジネス編集者・ライター協会Best in Business賞を2度受賞、ニューヨーク・タイムズ紙Sidney賞受賞。妻、2人の子どもとシアトルに在住。