成蹊学園一筋だった
安倍晋三元首相
東京の西郊、おしゃれで粋な街として知られる吉祥寺(武蔵野市)にある私立高校だ。戦前は7年制の旧制高校だった。良家の息子、娘が通う学校として、定評がある。
自民党衆院議員で、元首相の安倍晋三が卒業したのが、成蹊高校だ。安倍は06年9月に、小泉純一郎(神奈川県立横須賀高校卒)のあとを継いで首相となった。戦後最年少の52歳での就任で、戦後生まれとしては初めての首相だった。07年9月に体調不良などで辞任、1次政権での在任期間は366日にとどまった。
12年12月に自民党は、衆院選に圧勝して民主党から政権を奪取し、同年12月26日に安倍は首相に返り咲いた。小選挙区制と内閣人事局による霞が関支配を背景に、「安倍1強」政権が続いた。モリ・カケ・桜問題などのスキャンダルも、巧妙にやり過ごした。
「持病の潰瘍性大腸炎が再発した」として安倍は20年9月、首相の座を降り、後任の首相には菅義偉(秋田県立湯沢高校卒)が就いた。安倍の首相在任連続日数は2822日、通算では3188日で、いずれも歴代最長を記録した。