伊藤忠商事会長の岡藤正広や
黒田軍団の黒田清がOB
「こうづ」高校という。大阪城の南、大阪市内の真ん中の上町台地に位置する場所に校地がある。卒業生には「いかにも大阪人」という人物が多い。
伊藤忠商事の社長から2018年4月に会長兼CEO(最高経営責任者)に就いた岡藤正広(おかふじ・まさひろ)が大阪人の典型だ。高津高校から東京大に進学し伊藤忠に入社したが、繊維部門の担当だったために勤務はほとんど大阪本社。海外勤務の経験もなく10年に社長の座に就いた。総合商社のトップとしては異例の経歴だ。
社長・会長として朝型勤務制度を導入したり、無駄な会議や書類を排するなど強力なリーダーシップを発揮した。21年3月期決算では、純利益、時価総額、株価の3つで、創業以来初となる「3冠」を達成し、総合商社のトップに立った。22年3月期も最高益を更新する見込みだ。
このため、学生の就職人気ランキングでは、各種調査でトップになっている。「経営者は結果がすべて」といわれるが、実績を挙げている岡藤の鼻息は荒く、22年4月で岡藤体制は12年となる。