『ガッテン!』放送終了に見る、NHKの「戦略思考」とはPhoto:PIXTA

お茶の間の名物『ガッテン!』が
ついに2月で放送終了

 以前から話題になっていたのですが、NHKの長寿番組、『ガッテン!』が2月2日に放送を終了すると正式に発表されました。1995年の『ためしてガッテン』初回の放送から数えて27年間続いた人気番組に幕が下りることになったのです。

「以前から話題」と申し上げたのは、昨年末時点でそもそも番組終了が噂されていたところに、12月22日に行われたNHKの正籬聡放送総局長の定例会見で、これからの番組について「長寿番組も、始まったばかりの番組も含めて聖域なく見直す」と宣言したことに関係します。

「聖域なく」ということは、今回史上最低の視聴率を記録した紅白歌合戦を含めてという意味も含んでいるわけです。紅白という聖域にどこまで踏み込めるのか、経営コンサルタント的にはあくまで外野としてではありますが、興味津々です。

 その紅白の話も後で触れるとして、今回の記事ではNHKがこの「聖域のない見直し」という方針で何を狙っているのか? 戦略の観点からお話をしたいと思います。