他の人事アカウントも炎上していた

 実は、人事アカウントの炎上は、これが今年初めてではない。1月9日には、IT系企業の人事担当の男性が行ったツイートが炎上した。

 ツイートの内容は、

「採用は“採ってはいけない人”を見極める仕事だ。最近意味がわかって来た」

 というものだった(現在は削除済み)。

 正直なところ、冒頭で紹介した「待遇/給与で会社を選ぶ方と働きたいとは思わない」ツイートを見た今となっては、この程度ならまだわかる、と思ってしまう。その会社に合わない人を見極めるのが人事の仕事、と言い換えれば、当然のことを言っているだけのようにも見える。

 ただ、人を選ぶ立場からの「上から目線」の物言いに見えることは確かで、これを上から目線と気づかずに無自覚に多くの人の目に触れるSNS上に投稿してしまうこと自体が、多くの人をイラつかせたのだろう。

 とはいえ、冒頭のツイートと同様、個人アカウントを過剰に批判しても仕方ない。

 年始から2件続いた人事アカウントの炎上について、(1)人事という特異なポジション、(2)SNSにおける実名企業系アカウントとそれ以外のギャップ――の2点から分析してみたい。