――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  屈強な半導体企業である米エヌビディアには、英半導体設計大手アームを失う余裕がある。だがソフトバンクにとって、ハイテク機器の付属品をもうしばらく抱え続けることは、頭痛の種となるかもしれない。  画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアによるソフトバンク傘下アームの買収計画が頓挫したことは、必ずしも驚きではない。半導体業界で過去最大規模となるはずだったこの買収計画は、独禁法上の懸念を背景に当初から苦戦を強いられていた。