欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、半導体生産の拡大に向けた法案を公表した。欧州の経済的自立を高める取り組みの一環で、研究や生産設備の新設向けに数百億ドル規模の資金が充てられる可能性がある。法案では、官民の資金約490億ドル(約5兆7000億円)相当が半導体業界に投じられる見通しとなっている。欧州委に対し、不足する特定の製品を優先するよう企業に命じる権限を与えることも想定されている。欧州委のティエリー・ブルトン委員(域内市場担当)は「最先端の半導体の供給を確保することは、経済的にも地政学的にも優先課題となっている」とし、「サプライチェーン(供給網)全体を保全し、経済への将来的な衝撃を回避するため」の枠組みを整備しているとの認識を示した。
EU、半導体生産拡大に向け法案 5.7兆円規模
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