ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(44)は先月、ロシア軍がウクライナの三方に集結した際、アドバイザーから控えめな対応を取るよう促された。国家安全保障顧問トップが大統領に携帯電話で助言したのは次の言葉だった。「威厳を持って冷静に」ゼレンスキー氏は翌日、テレビで国民に向けて演説し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2014年にウクライナの一部を侵略して以降の他の時期と比べ、戦争の脅威は何ら変わりないと語った。これが、ゼレンスキー氏がロシアの示威的行動とそれを受けた米国の反応の双方をかわすために選んだ方針だ。対立を深める2大国の板挟みになる中で、同氏は断固として自らのやり方で侵略を防ぐ決意だ。しかし、問題は、同氏が正しいかどうかだ。