台湾の離島、東引島で5日午後、曇り空に奇妙なごう音が響き渡った。住民は何事かと急いで家を飛び出した。東引島の住民、ソフィア・リュウさんが情報収集のため知人に電話していると、隣人からテキストメッセージが届いた。「10分前に小型機が村の上空を通過した。中国機かもしれない」リュウさんの話では、ごう音は数秒の出来事だった。だが、謎の機体を巡る衝撃は台湾で1週間近くたっても収まっていない。圧力をかけつづける中国との間で緊張が高まっていることを改めて浮き彫りにする出来事だ。東引島は台湾本島の北100マイル(160キロ)に位置するが、中国本土からは30マイルしか離れていない。東引島で上空を通過する機体を目にすることは滅多にない。同島の首長が小型機をとらえた画質の粗い映像をユーチューブに投稿すると、ほどなく台湾の主要テレビ局が一斉に報じた。
謎の機体が上空通過、台湾の離島で高まる不安
約40年ぶりの旅客機以外の中国機による台湾領空侵入か
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