海外ETFの場合、二重課税された分の一部取り戻すには
確定申告が必要

 一方、VOOは一般的には定時定額投資はできないのですが、SBI証券であれば取り扱いがあります。購入時の手数料も無料ということを考えると、VOOであればより信託報酬が安いことを考えて定時定額購入するというのも一つの方法かもしれません。

 分配金の自動再投資は「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」であれば可能です。

 一方、VOOは自動再投資不可なので、必ず分配金を受け取ることになります。

 分配金の外国税額控除の申請は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」であれば必要ありません。

 VOOの場合、二重課税された分を一部取り戻すためには、自ら確定申告しなければなりません。

朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社 代表取締役社長。
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『iDeCoで自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)などがある。