筆者はこれまで、投資対象としてアクティブファンドではなくインデックスファンドを勧めてきた。アクティブファンドは平均の運用成績がインデックスファンドに劣り、どのアクティブファンドが相対的に優秀なのか選ぶ方法がない。それらを踏まえて判断すると、手数料が高いアクティブファンドに投資するのは合理的ではないからだ。しかし、今回は面白いアクティブファンドを見つけたので取り上げてみたい。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
先進国株式のアクティブファンドで
信託報酬率が0.077%!
投資信託の商品で面白いものを見つけた。SOMPOアセットマネジメントの「SOMPO123 先進国株式」(以下「SOMPO123」)だ。昨年12月に設定された商品で、日本を除く先進国の株式、約123銘柄に投資するファンドなのだが、信託報酬率(運用管理費用)が年率0.077%(税込み)と大変低い。
投資対象が似た先進国株式のインデックスファンドで信託報酬率が0.10%前後のものが他社にあるが、これらよりも低い。
運用報告書で投資銘柄を見ると、米IT企業のいわゆる「GAFAM」銘柄(グーグルの親会社アルファベット、アップル、旧ファイスブックのメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)が上位を占めていた。代表的な銘柄をそろえた先進国株式ファンドで、基準価額は株価指数と似た動きをすることが想像できる。