なぜJR東日本は業績が悪くないのに運賃を上げるのか? Photo:PIXTA
39年ぶりとなるJR東日本の運賃値上げ。「物価高だから仕方ない」と諦めていませんか? 実は、今回の値上げは単なる一過性のものではなく、今後も断続的に続く“運賃上昇ラッシュ”の始まりに過ぎません。なぜ、かつては盤石だったJRの経営構造が行き詰まり、私たち利用者に負担増がのしかかるのでしょうか? 限界を迎えた鉄道ビジネスの残酷な現実と、この負の連鎖を食い止める「たった1つの方法」を提示します。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博)
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40年ぶりの運賃値上げ
それでも経営は苦しい
JR東日本は3月14日に39年ぶりの値上げを行います。これまでも消費税対応などで運賃が変更されたことはありましたが、会社として値上げによる増益を図るのは民営化後初めてです。
「値上げラッシュの昨今だから、39年ぶりであれば受け入れるしかないんじゃないのかな」と思うのですが、注意が必要です。
というのも運賃を上げてもJR東日本の経営は苦しいというのです。今後の経営方針次第ですが、電力やガスなど他のインフラ同様にJRは構造的に値上げが必要なインフラへと変化を始めています。
JR東日本がかかえる課題をわかりやすく整理したいと思います。
先にポイントを述べますと、これまでの40年とこれからの10年でJRの経営構造は180度変わってしまいます。そのことを理解すればこの先、JRの値上げラッシュが起きるかどうかも予測できます。
では出発点としてこれまでを整理します。なぜJR東日本はこれまで40年間、値上げをせずに済んできたのでしょうか?







