台湾は1週間余り前に離島の上空を通過した中国機について、軍の対応を試した可能性があるとの見解を示した。台湾では得たいの知れない機体による上空通過で衝撃が走っており、報道が過熱していた。台湾軍の幹部は15日開いた会見で、東引島の上空を通過したのが中国の多用途ターボプロップ輸送機「運12」だったことを確認した。東引島は台湾本島の北100マイル(160キロ)に位置する離島で、中国本土からは30マイルしか離れていない。軍幹部は、運12は台湾領空には侵入しなかったが、「防衛区域」には入ったと説明。防衛区域については、軍の機密だとして詳細な定義を明らかにすることを拒否した。台湾軍の報道官は、台湾の緊急対応能力を試すため、中国が民間機を利用する可能性も排除しないとの考えを示している。