ロシアによるウクライナ侵攻は、欧米などに顧客を抱えるウクライナのIT(情報技術)アウトソーシング業界にとってリスクとなっている。同業界はここ数年間、急成長してきた。米ジョージア工科大学が運営するモニタリング向けのダッシュボードによれば、ロシアの侵攻を受けてウクライナでは幅広くインターネットへの接続が切断された。また英国に拠点を置く業界団体のグローバル・ソーシング・アソシエーションのケリー・ハラード最高経営責任者(CEO)によれば、ハリコフに拠点を置く、ある加盟企業では80%のコンピューターがネットに接続できなくなった。ハラード氏は紛争について、「ウクライナは大国であり、ITサービスの提供が盛んな国であることから、大規模な影響が生じるだろう」と述べた。ウクライナ国内のIT技術者らは銀行や保険に加え、その他の金融サービスなどの分野を支えているという。