米国の金融機関は、ロシアがウクライナに侵攻したことを受けて新たに実施される制裁に対応する準備がおおむねできている。背景には、この8年間にロシアに対する圧力を徐々に強めてきたことや、バイデン政権が最近そうした措置を予告していたことがある。米金融業界に詳しい複数の専門家が明らかにした。だが紛争の拡大は、コルレス銀行との関係をどうするかや、ロシアから報復的なサイバー攻撃が行われる可能性といった別の課題を米銀に突き付けることになる。米銀行業界とつながりがある関係者らによると、複数の大手金融機関は制裁にどう対応していくかについて公にコメントするのを拒否したが、報復的なハッキングが重大な懸念となっている。関係者の1人によれば、バイデン政権の当局者が銀行に対し、迅速に対応できるよう複数の米政府機関の間で情報を共有する意向を伝えてきたが、それがどのような対応になるかは明言しなかった。
米銀、対ロ制裁に万全の備え 不安要素はハッキング
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