ロシアによる24日のウクライナへの攻撃をきっかけに、ロシアを世界の金融システムから完全に遮断するよう西側諸国に求める声が高まっている。しかし、その波及効果への警戒感から、その提案は現在のところ聞き入れられていない。英国のボリス・ジョンソン首相は、先進7カ国(G7)首脳とのオンライン会合で、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアを排除することを提唱した。SWIFTは、世界の銀行間で金融取引に関するメッセージを伝送する通信インフラ。ウクライナ高官やバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の外相、米国のベテラン議員らも同様の措置を呼びかけている。ジョー・バイデン米大統領は、ドイツやイタリアなどの同盟国と同様、そうした措置には、少なくとも今のところ同意していない。代わりに米国は、大手2行を含むロシアの銀行に新たな制裁を発動した。この制裁は同国の銀行セクターの80%に影響するもので、米国は同等の痛手を与えることになると述べている。