入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための秘策を伝授。これは一般的に知られるFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、ひと通り自由を味わうと暇を持て余して、結局は仕事をするようになりがち。そこで時間と場所に縛られない極めて自由度の高い仕事をしながら、経済的自由を謳歌するたった1つの方法を指南する。
投資とは「いま」よりも
「未来」を選ぶこと
【前回】からの続き
「ローンを組んで憧れの車と家を買った」
「ボーナスが入ったから自分へのご褒美を買う」
「給料が上がったからもっと広いマンションに引っ越す」
これらは、「未来」より「いま」を優先する行為です。
どうなるかわからない未来よりも、目先の快楽を選択したくなる気持ちはとてもよくわかります。しかし、目先の快楽を選ぶということは、同時に未来に得られるはずの利益を放棄していることにもなるのです。多くの人が現状を不満に感じていても、そこからなかなか抜け出せないでいるのは、未来よりも「目の前の快楽」を優先しているからです。
車や家をローンを組んで買うというのは、「未来の自分がいまの自分の代わりにお金を支払う」ことを期待した行為です。いますぐ自分の車や家がほしいという快楽を優先して、その支払いを未来の自分に押しつけているということになります。
「お金の自由」を手に入れたいのであれば、「目先の快楽を優先する」という行動パターンから脱却しなくてはいけません。未来を犠牲にしていまの快楽を優先するのではなく、いまの自分を犠牲にして、未来の自分に楽をさせる選択をしていく必要があります。
「もしあなたが1日2ドルで生活しなければならなかったとすると、あなたは生活を改善するために何をしますか?」
この質問に対して、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツは、こう答えました。
ニワトリを買ったら、育てて卵を生ませる。
そうしたら卵から雛がかえって、それがいずれニワトリになる。
これを続けることで養鶏場ができる。
ほとんどの人はいまの快楽を優先させるため、ニワトリを買っても、その場で食べてしまう選択をしています。こうした選択を続けていたら、目先の空腹は満たされるかもしれませんが、1日2ドルで生活しなくてはいけない状況から抜け出すことはできません。
自分の未来をよくするには、いまを多少犠牲にしても、未来が豊かになる選択をしていくことが必要不可欠になります。
「ボーナスが入ったら未来の自分のために株式を買う」
「車は必要なときにレンタルして浮いたお金で自己投資する」
「給料が上がっても現在のアパートのまま余剰資金で投資をする」
こうしたお金の使い方にシフトしていく必要があります。
小さな行動やお金の使い方が積み重なり、数年後の人生をまったく違う方向に変えてくれます。「いまの自分のため」ではなく「未来の自分のため」にお金を使うことで、「お金
の自由」に近づくことができるのです。