入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための秘策を伝授。これは一般的に知られるFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、ひと通り自由を味わうと暇を持て余して、結局は仕事をするようになりがち。そこで時間と場所に縛られない極めて自由度の高い仕事をしながら、経済的自由を謳歌するたった1つの方法を指南する。
火災保険の意外な補償
【前回】からの続き
リスクヘッジのために保険に加入しているならば、その内容をしっかり認識して活用することが大切です。
火災保険は、住宅の賃貸契約などで義務づけられているために加入している人が多いと思いますが、実はあまり知られていないメリットが多くあります。保険の補償内容にもよりますが、次にあげるものはすべて火災保険の保険金でまかなえる可能性があるのです。
●自宅で仕事をしているときにコーヒーをこぼしてパソコンが故障した
●自宅で子どもが遊んでいるときに投げたボールで窓ガラスが割れた
●部屋の掃除をしているときに誤って壁に掃除機をぶつけて穴が開いた
●自宅の敷地内に保管していた自転車が盗まれた
「こんなことまで火災保険が補償してくれるのか」と思ったのではないでしょうか。
火災保険の補償対象には、基本的には「建物」だけでなく「家財」も含まれています。火災保険という名前から補償範囲が火災の被害に限定されると思いがちですが、実はその補償は広範囲に及ぶのです。
選択するオプションによっては、自然災害や盗難、破損・汚損などもすべて補償してくれます。私が以前加入していた火災保険では、破損・汚損も補償範囲に含まれていたため、誤ってコーヒーをこぼしてパソコンが故障したとき、修理費の約15万円がほぼ全額、補償の対象になりました。
マンション敷地内の駐輪場で自転車の盗難被害に遭ったときも、警察に盗難届を提出して保険会社に報告し、保険金請求書を提出することで、補償してもらえました。火災保険の申請・請求期限は法律上3年なので、過去にあった事故や損害をさかのぼって申請することも可能です。
火災保険に加入している人は、ぜひ一度、補償対象と補償範囲を確認してみてください。
私は火災保険のほかに、新車を購入した際に車両保険にも加入しました。それには大きな理由が、3つあります。
●保険料を経費で落とせるため
●保険を受けてくれる保険会社がほとんどなかったため
会社名義で新車を購入したのですが、私だけでなく会社のスタッフも運転することを想定していたため、誰が運転しても適用される保険を契約しました。他人が運転したときの万が一の事故も保険で補償されることは、加入する意味があると判断したからです。保険料を会社の経費で落とすことが可能で節税になることも、保険加入の理由の1つです。
そして、保険加入を決めたいちばん大きな理由は、「保険を受けてくれる保険会社がほとんどなかった」という点です。
複数の保険会社に見積もりを依頼したのですが、ほとんどの保険会社が、車が高額であることを理由に車両保険を受けつけてくれなかったのです。これはつまり、私の新車の車両保険は保険会社にとって「赤字リスクのある割の合わない保険」である可能性が高いということでしょう。
保険会社にとって割に合わない保険ということは、保険加入者の私にとっては経済的メリットが大きい可能性が高いと考えられます。基本的には保険に入らないほうが経済的合理性はあるものの、補償内容を検討して必要なものに加入するのはよいと思います。