決算報冬:ビールPhoto:PIXTA

コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はキリンホールディングス、アサヒグループホールディングス、サッポロホールディングスの「ビール」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

ビール3社はいずれも
前年同期比で増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のビール業界3社。対象期間は21年10~12月の四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・キリンホールディングス
 増収率:1.1%(四半期の売上収益4950億円)
・アサヒグループホールディングス
 増収率:10.7%(四半期の売上収益6158億円)
・サッポロホールディングス
 増収率:7.3%(四半期の売上収益1281億円)

 いずれも前年同期比で増収となったビール3社。中でもアサヒグループホールディングスは1割超の増収となっている。この要因は何だったのか。

 次ページでは、各社の増収率の時系列推移を交えて詳しく解説する。