米国防総省は9日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナ向けに旧ソ連製戦闘機「ミグ29」を供与する計画を白紙撤回した。国防総省のジョン・カービー報道官によると、ロイド・オースティン国防長官はこの日、ポーランド国防相と会談し、「現時点でウクライナ空軍に追加で戦闘機を供与することは支持できないと念を押した」と述べた。ポーランド政府は8日、ミグ29戦闘機を供与する方針を示し、米政府も不意を突かれた形となっていた。ポーランドは直接ウクライナではなく、米国向けに供与するとしていた。ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は9日、「戦争が起きている国の戦闘地域に向けて米軍基地から飛行機を飛ばすことが、なぜわれわれやNATOの利益につながらないかは、軍事専門家でなくても理解できる。とても明確だと考えている」と述べた。