ニッケル価格が一時1トン10万ドルをつけたことは、それ以外の市場にもしわ寄せが及ぶ兆しだ。投資家の証券口座には現在、グリーンエネルギーへの賭け金が積み上がっているが、それに絡むリスクも浮き彫りになっている。ロシアのウクライナ侵攻以降の変動の激しい市場において、再生可能エネルギー銘柄はエネルギーセクター全体と連動しており、数少ない勝ち組となっている。S&Pグローバル・クリーンエネルギー指数の構成銘柄で最も大型となる風力タービンメーカーのベスタス・ウインド・システムズは2週間前に20カ月ぶり安値をつけて以降、37%上昇している。バンダトラックのデータによると、クリーンテクノロジー銘柄に対する個人投資家の買いは旺盛だ。ただ、ジョー・バイデン氏の米大統領選勝利を受けた2021年初めの買い意欲からはなお程遠い。