商品相場に強気の賭けをしたヘッジファンドは、ロシアのウクライナ侵攻を受けた数十年ぶりの大幅な値上がりで大きなリターンを得ている。関係筋によると、100億ドル(約1兆1700億円)を運用する米ソロバン・キャピタル・パートナーズは大きく勝利し、2月以降で少なくとも数億ドルの利益を得た。このほか、マクロ戦略ファンドのキャッスル・フック・パートナーズや、バリュー(割安株)投資のピルグリム・グローバルも勝者となった。事情に詳しい筋によるとこれらは、新たな商品供給への支出が長い間減少していることや炭素排出量削減の取り組みで原材料価格が押し上げられ生産会社の株価が上昇するとの予測に基づいて投資していた。商品に的を絞り同様の投資していたファンドは、さえない成績が何年も続いていたが、今年最初の2カ月でリターンが約30%に達したものもあるなど、大きなリターンを上げている。