【北京】中国の保険会社は昨年、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐロックダウン(都市封鎖)で影響を受けた場合、収入補償を受けられる「隔離保険」の提供を開始した。同国では団地の住民の1人がうっかりコロナ感染者と接触した場合、その団地全体が即座に14日間以上封鎖される場合がある。
しかし今、中国全土で新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」感染が急拡大しており、保険会社は隔離保険の販売を中止し始めている。
中国の協同組合保険団体、衆恵財産相互保険は16日、隔離保険の新規契約の販売を停止した。14日に衆安在線財産保険が取った措置に追随する動きだ。
衆安は、アリババグループの共同創業者、馬雲(ジャック・マー)氏、テンセントホールディングスの馬化騰(ポニー・マー)会長、中国平安保険の馬明哲(マー・ミンジェ)会長が立ち上げたオンライン保険会社。
新規契約の販売停止は、コロナの新規感染者が全土でいかに急増しているかを物語っている。中国では2020年初頭に発生した武漢の最初の感染流行以来、日々の感染者数を低く抑えてきていた。