コロナ自粛に別れの準備、「若者までもが過剰な我慢」からの転換をPhoto:PIXTA

全国18都道府県で適用されているまん延防止等重点措置の期限を21日に控え、全国的に解除する機運が高まっている。今こそ筆者が訴えたいのが、新型コロナウイルス対策による自粛に当たってのマインドセットの転換だ。若者をはじめとする低リスクグループの人たちに過剰な我慢を強いる考え方を変える、いい機会ではないだろうか。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

コロナ自粛の限界はあと1年?
高齢者にも若年者にも大事な「1年」

 読売新聞の全国世論調査の結果が3月13日、読売新聞オンラインで報じられていた。「自粛生活にあとどれくらい耐えられるとか」を聞いたところ、もう耐えられないが9%、半年以内が19%、1年程度が42%だった。約7割が我慢しても最大限1年だと言っている。

 率直に言って、1年程度なら我慢できるという国民が42%もいることに驚くのだが、新型コロナウイルス対策による自粛のコスト面をあらためて真剣に考えるべき頃合いではないか。「1年」は、高齢者にとっては余生に対する比率が大きい点で重要だし、1年の過ごし方が将来に長く影響する点で若年者にとっても重要な時間だ。「漫然と自粛するのは人生の無駄だ」と筆者は常々考えている。

 自粛のコストは多方面に及ぶが、特に深刻なのは飲食店と学生だろう。