コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はテルモ、オリンパス、シスメックスの「医療機器」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
医療機器3社は
いずれも前年同期比で増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の医療機器業界3社。対象期間は21年10~12月の四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・テルモ
増収率:8.2%(四半期の売上収益1788億円)
・オリンパス
増収率:10.0%(四半期の売上高2167億円)
・シスメックス
増収率:13.0%(四半期の売上高901億円)
いずれも前年同期比で増収となった医療機器業界の3社。また、各社の増収率の時系列推移を見ると、3社とも「5四半期連続」での増収となっている。
好調の要因は何だったのか。次ページでは、各社の増収要因について詳しく解説する。