中国東方航空が運航する737-800型機が墜落した事故は、米ボーイングにとって非常に際どいタイミングで起きた。ボーイングはここ数年、二度にわたる新型機737マックスの墜落事故による影響や米中の貿易戦争で苦境に立たされており、ちょうど重要市場である中国での復活を目指しているところだった。
132人を乗せたボーイング737-800型機は21日、突然空から急降下した。今のところ、機体の破片が散乱する墜落現場で生存者は見つかっていない。中国東方航空は事故を受けて、保有するすべての737-800型機を飛行停止としており、グループ全体で就航中の約224機に影響が出ている。航空コンサルティング会社シリウムが分析した。
ボーイングは足元、中国で737マックスの運航再開に近づいていた。737マックスは墜落機とは異なるモデルだ。中国の規制当局は737マックスの改修について承認しており、ボーイングは1月、早ければ1-3月期にも機体の納入を再開する準備が整っていると明らかにしていた。
ボーイング株価は事故のニュースを受けて21日に3.6%下落。22日の取引では2.8%値上がりして終えた。