まぶたがピクピク動く「眼瞼ミオキミア」、放置すれば生死にかかわるリスクも写真はイメージです Photo:PIXTA

まぶたに触れていないのに突然ピクピクと動く、まぶたに虫がはっているような不快感がある……。そうした不意に起きるまぶたの痙攣(けいれん)には、さまざまな“サイン”が隠されているという。本稿では、まぶたに起きる不調の謎に迫る。(清談社 真島加代)

睡眠不足やストレスが
発症の引き金に

 パソコンのモニターを凝視しながら仕事をしていると、上まぶたや下まぶたが、勝手に動いた……そんな経験をしたことはないだろうか。

「まぶたが突然ピクピク動く、という症状からは複数の疾患が考えられます。それらのなかで、もっとも多くの人が発症しているのが『眼瞼(がんけん)ミオキミア』です」

 そう解説するのは、二本松眼科病院副院長・平松類氏だ。なかなかインパクトがある名前だが、とても身近な疾患だという。

「眼瞼ミオキミアは、片目のまぶたの上下どちらかの筋肉がピクピクと不規則に動くのが主な症状です。24時間ずっと動いているわけではなく、数時間置きや、数日間置きに症状が表れます」

 直接的な原因は解明されていないが、まぶたを開閉する「眼輪筋」という筋肉を動かす抹消神経に異常が起きると、眼瞼ミオキミアにつながると考えられている。その眼輪筋の異常を誘発するのが「疲労」だという。