決算報(エネルギー)Photo:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はINPEX、ENEOSホールディングスの「エネルギー」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

エネルギー2社は
前年同期比で大幅増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のエネルギー業界2社。対象期間は21年4~6月の直近四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・INPEX
 増収率:79.3%(四半期の売上高2547億円)
・ENEOSホールディングス
 増収率:43.8%(四半期の売上高2兆2241億円)

 エネルギー業界2社の四半期増収率(前年同期比)は、ともにプラスとなった。2社とも高い増収率を記録している。

 いずれも大幅増収となったエネルギー2社だが、新型コロナウイルス感染拡大で前年同期には大きな打撃を受けていた事情がある。コロナ前の水準と比べると、売上高はどのくらい回復しているのだろうか。

 次ページ以降では、時系列データを交えて詳しく解説する。