コロナ禍による大きな生活生活の変化によって、自分の人生を見つめ直した人も多いのではないだろうか。仕事や人間関係…少し立ち止まって考えたくなった人にぜひ読んでほしいのが、『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著 藤田麗子訳)だ。読者からは、「1ページ目から涙が出た」「すべての文章が刺さった」「大切な人にプレゼントしたい」との感想が多数寄せられている。仕事、恋愛、人間関係など、「自分らしく、豊かに生きるためのメソッド」が詰まった本書。今回は、特別に日本版「やりたい仕事をするべきか、安定した仕事をするべきか」について父が息子に話したエピソードを、一部抜粋、編集して紹介する。

「やりたい仕事をするべきか、安定した仕事をするべきか」。国内10万部超え人気エッセイに学ぶ、豊かな人生をおくるためのヒントPhoto: Adobe Stock

人生を自分色に染めよう

人間の目標は、
人生を自分の色に染めながら歩んでいくことだ。

明日がいっそう待ち遠しくなって
今日がやりがいに満ち溢れ、
心が嬉しくなる瞬間に
たくさん出会いながら生きていくことが
人生の目標だと思う。

だったら、おまえの進む方向は決まっている。
今もこの先もやりたい仕事をやりなさい。

その道が平坦だと言いたいわけじゃない。
どんな道よりも困難が多いかもしれない。
でも、その険しい道を歩むことを哀れだとは思わない。
むしろ立派に見えるだろう。
自分だけの道を歩んでいく姿が。

森の中にはたくさんの木が生えている。
さまざまな種類があり、形もすべてちがう。

おかしなことではないんだ。

ただ、それぞれの姿で存在しているだけだから。

画一的な生き方をしなくても
おまえは落伍者ではなく、逃亡者でもない。
人生の目標に近い道を選びなさい。

それが心に情熱をもたらし
がんばり続けたいと思える人生を
生きられるようにしてくれるだろう。

私が人生でいちばん後悔しているのは
失敗を恐れて、進みたい道を歩む勇気を出せず、
胸の中に抱いていた物語を実現できなかったことだ。

おまえが、胸の中の夢をこの世界で実現して
生きていけるよう願っているよ。

(本原稿は、クルベウ著 藤田麗子訳『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』から一部抜粋・改変したものです)