ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がエネルギー面と軍事面で欧大陸への影響を強めてきたことについて、欧州諸国はその危険性に関する警告を無視してきた。欧州はこの経験から教訓を学ぶだろうか。4月1日にオンラインで行われる欧州連合(EU)の首脳と中国の習近平国家主席の会談は、その判断材料になるだろう。中国政府はこの会談が、行き詰まり状態にあるEUと中国の投資協定を再び軌道に乗せる機会になることを期待している。しかしEU側は「今回の首脳会議では、ウクライナでの戦争と、ロシア側の攻撃がもたらしている深刻な人道危機が主な焦点になる」としている。中国政府は、ウクライナでの戦争に関する中立的立場を強調しているが、ロシアへの制裁に反対している。中国の外務省と国営メディアは、紛争の平和的解決を望むとする一方で、戦争を引き起こした責任は北大西洋条約機構(NATO)側にある。と日々非難し続けている。さらに、ロシアと中国はプロパガンダ戦略を通じ、ウクライナで米国の資金援助を受けた生物兵器戦争の作戦が練られているといった陰謀論を拡散させている。