「自己評価が低い人」こそ実はリーダーに向いている理由写真はイメージです Photo:PIXTA

4月は、仕事の役割が大きく変わる人も多くなるタイミング。昇進や異動に伴い今までとは異なる役割を担うことになり、期待や不安、さまざまな感情が入り混じるでしょう。特に、春からリーダーや管理職になる場合は、「自分に務まるのか自信がない……」という人も珍しくありません。では、リーダーに向いている人とはどんな人なのでしょうか。20代で外資系企業の支社長を務めた私の経験からお話しします。(ファン作りセールスの専門家・作家、株式会社HIROWA代表取締役、京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授 和田裕美)

20代で外資系企業の支社長に
実はリーダーシップが取れるタイプではなかった

 私は、20代で外資系企業の支社長になり、組織を管理する立場を任されました。といっても、実のところ、もともとリーダーシップを取れるタイプではありません。それでも部下を育成する立場になり、最終的には100人の組織を持っていたわけですから、人生何が起こるかわからないですよね。

 では、なぜそんな私が組織を大きくできたのかというと、それは私以外のメンバーが育ってくれたからなのです。

 人にはそれぞれ“こだわり”があるので、「僕はこうしたい」「私はしたくない」など、組織内にはいろんな感情が起こります。最初はそれを「同じ方向に向いてほしい」とか「役割が変わった途端に自我が出てきた」というように捉えて、正直、「なんだかややこしいな……」と思っていました。でも、そうやって個人の感情をコントロールしようと考えていては、うまくいかないのです。