2016年の発売直後から大きな話題を呼び、中国・ドイツ・韓国・ブラジル・ロシア・ベトナムなど世界各国にも広がった「学び直し本」の圧倒的ロングセラーシリーズ「Big Fat Notebook」の日本版が刊行された。藤原和博氏(朝礼だけの学校 校長)「プログラミングは新しい言語の獲得だ」、野田クリスタル氏(お笑い芸人・マヂカルラブリー)「プログラミングがやりたくなる! まるでゲームの攻略本みたい!」、尾原和啓氏(元グーグル・IT評論家)「プログラミングを通して、ビジネスにも応用できる考え方が見えてくる!」と絶賛されている。本記事では、全世界700万人が感動した同シリーズのプログラミング編『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からのプログラミング』より、本文の一部を抜粋・掲載します。

アメリカの中学生が学ぶデータ収集の授業【全世界700万人が感動したプログラミングノート】Photo: Adobe Stock

情報を収集して利用する

 情報を集める方法は次のようにいろいろとある。

・インタビュー
・アンケート
・観察

アメリカの中学生が学ぶデータ収集の授業【全世界700万人が感動したプログラミングノート】

 コンピュータを使うとこうした方法がずっと効率的になる。アンケートを、人間からの入力を受け取るセンサーの一種と考えることもできる。

 コンピュータなら人間よりもずっと速く、正確に、データを収集して分析できるのだ。

アメリカの中学生が学ぶデータ収集の授業【全世界700万人が感動したプログラミングノート】

インタビュー

 インタビューとは相手に質問して情報を集めること。

 インタビューは、人々からくわしい情報を集めるのにぴったりの方法だ。

 インタビューの最中、インタビュー相手についてもっと詳しい情報がほしいと思ったら、その場で補足質問をできるのが、インタビューのいいところ。

 少人数の人々からデータを集めるだけでいいときには、インタビューが最高の手段といえるだろう。

じゃあ、インタビューのデメリットは?

 それは、回答データがすぐに計算可能な状態ではないという点だ。

 つまり、数式やコンピュータアルゴリズムを使って、そのデータのなかにパターンを見つけるのは難しいのだ。

 たとえば、文章で書かれた回答の「平均」なんてどうやっても求められない。でも、数値のデータならすぐに平均が求められる。

アンケート

 アンケートとは質問のリストのこと。

 アンケートは紙で受けることもできるけれど、いまでは、メールやウェブサイトなどで受けて、デジタル形式で送信することが当たり前になっている。

 アンケートの回答は大人数の人々について、おおまかな情報を得るのに役立つといえる。

 コンピュータがあれば、アンケートで集まった情報を使って、大量のデータを効率的に比較できるのでとても便利だ。

 アンケートのメリットは、なんといっても、大人数にいっせいに配って各自で回答してもらえるところ。つまり、時間を節約できるというわけだ。

じゃあ、アンケートのデメリットは?

 それは、アンケートにいいかげんな答え方をしたり、途中で投げ出しちゃったりする人がいるというところ。

 それから、一人ひとりに補足質問ができないので、くわしい情報を集めるのが難しいという点もデメリットといえる。

 アンケートの質問の種類によって、集まるデータの種類も変わってくる。

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 コンピュータでは、より効率的にデータを比較できるよう選択式の質問や点数式の質問を使うことが多い。

 こうした集まったデータを使えば、傾向を計算して見つけ出すことだってできるのだ。

観察

 観察とはある出来事をじっくりと見て、記録をつけること。

 たとえば、スポーツ大会では、観察を通じてたくさんのデータが集められる。得点、ファウル数、ペナルティ数、時間、距離……。

 こうしたデータを記録していくことで、ただの勝敗だけじゃなく、ずっと深く試合を理解できる。

 コンピュータは、観察結果に基づいて比較や予測をするのが得意だ。

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データを利用する

 実は、世界初の計算機は、国勢調査の情報を計算するためにつくられたのだとか。当時、アメリカの人口はどんどん増えていて、アメリカじゅうの国勢調査データをすばやく集計する方法が必要になった。

 そこで、調査結果を計算するために使われたのがホレリスの作表機(さくひょうき)で、政府に貴重な情報をもたらした。

 コンピュータは昔から、大量のデータを分析するのに使われてきたということだ。

アメリカの中学生が学ぶデータ収集の授業【全世界700万人が感動したプログラミングノート】
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図表とグラフ

 図表とグラフは、データを視覚化するのにぴったりな方法だ。

 コンピュータアプリケーションは、いろんな種類の情報をわかりやすく表現するためにさまざまな図表を使っている。

 図表とグラフは、情報を分析し、結論を導き出して、だれかに伝えるのに役立つ便利な視覚化のツールといえるだろう。

 折れ線グラフとは、何かが時間を追うごとにどう変化していっているかを示すのに使われるグラフのこと。

 たとえば、ある会社の電子書籍の売上が、どう伸びていっているかを示す折れ線グラフを描くならこんな感じになる。

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 棒グラフとは、同じカテゴリーの別々の値を比べるのに使われるグラフのこと。

 たとえば、あるバレーボールチームの各選手の得点数を比べる棒グラフを描くならこんな感じになる。

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 円グラフとは、全体に占める部分の割合を示すのに使われるグラフのこと。

 たとえば、あるパン屋で売られているドーナッツの人気を示す円グラフを描くなら、こんな感じになる。

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