「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。新刊『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!
サラリーマン社会の現実を知る
厚生労働省によると、係長の平均年齢は45歳、課長は49歳、部長は53歳(賃金構造基本統計調査)。賃金格差は、係長・課長間も、課長・部長間も、月額約10万円とのこと。お金だけに着目するならば、サラリーマンはこの10万円の昇給を求めて熾烈な出世競争を繰り広げていることになる。しかし、誰もが課長や部長になれるわけではなく、10万円の昇給を勝ち取るためには、強運と社内政治力とゴマすりの奥義が不可欠です。
仮に運良く10万円昇給できたとしても、手許にはほとんど残りません。たとえば課税所得が330万円超であれば、所得税率は20%です。健康保険や厚生年金などの社会保険料は労使折半で約15%、住民税は一律10%ですから、「税金+社会保険」の合計は約45%になる。
つまり、10万円昇給しても4万5000円持っていかれて、手取りは5万5000円しか増えない計算です(わかりやすいように、本書では控除等をすべて無視します)。
しかも、その5万円はすぐに消えてなくなります。なぜなら、昇格に伴って目に見えない出費が増えるから。たとえば、係長→課長→部長と職位があがるほど、飲み会の会費が傾斜配分されるので、それだけで毎月の出費がかさむ。みすぼらしい格好もできないので、身なりもランクアップせざるをえません。冠婚葬祭等も肩書きに合わせて増えるし、愛車だって軽自動車というわけにはいかなくなる。おまけに児童手当や配偶者控除が減らされるので、昇給とは裏腹に家計は火の車になるのです。
このように見えない出費がボディーブローのように家計を圧迫し始めるので、昇給しても肌感覚としては生活が楽になる実感がありません。中所得より高所得のサラリーマンのほうがお金は貯まらないと言われますが、これは本当です。このように、運良く10万円昇給したところで、手許には残らないし、出費も増えるのでトータルではマイナスになる。それがサラリーマン社会の現実です。
*本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』から一部抜粋し、再編集したものです。