歌舞伎町を中心に存在する「ぴえん系女子」は、10代~20代の女性の中ではファッションアイコンのような位置づけにある。歌舞伎町のぴえん系女子の中には昨年、世間を賑わせた「トー横キッズ」に所属していたり、ホストを推していたり、パパ活に励んでいたりとさまざまだ。日本のZ世代、もとい「ぴえん世代」の特徴やわれわれ大人に求められる彼女らとの接し方などを『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社新書)の著者である佐々木チワワ氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)
若者の流行語にもなった
「ぴえん系女子」とは
2019~2020年にかけて発表された、「JC・JK流行語大賞」「ギャル流行語大賞」「インスタ流行語大賞」や、2021年の「Z世代が選ぶ2021上半期トレンドランキング」でもランクインした「ぴえん」。泣いているさまを表す擬態語「ぴえーん」を省略したワードであるが、現在、その意味は限りなく広がっている。
「明日テストだ。ぴえん」「彼氏が優しかった。ぴえん」といった具合に、文脈によって「悲しい」「うれしい」など、意味は多岐にわたる。このような「ぴえん」の活用法は一昔前にはやった「卍(まんじ)」や「ヤバい」、古語の「おかし」と似ている。