多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は“鈍器本なのに、めちゃ読みやすい”と話題だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。(初出:2022年5月1日)
・「副業」が強力な節税手段になる理由は2つ
1.経費が使える
2.青色申告特別控除が使える
・「開業届」「青色申告承認申請書」の提出と「確定申告」が必須
マモル:「副業」が最強の節税になるって、どういうことですか?
サラタメ:まず、サラリーマンより、経費を使える個人事業主のほうが節税しやすいのはわかりますか?
マモル:なんとなくわかります。自営業の人がよく言う「領収書ください」ってヤツですよね。あれで「なんかうまいことやってるらしい」というのは聞いたことあります!
サラタメ:それです、それです! ザックリいうと、あの領収書を経費にすると、税金を安くできるんです。サラリーマンだと、仕事のために読んだ書籍代を経費にしようとしないですよね。でも、個人事業主だと仕事に関わるものを、ほぼすべて経費にできてしまうんです。
マモル:ムキー! ズルいですね! サラリーマンは奪われ放題なのに!!
サラタメ:その気持ち、わかりますけど(笑)、マモルさんだって今、副業やってるんですから、もう個人事業主なんですよ!
マモル:あ、そうか! ボクも「領収書ください」戦法を駆使できる立場なんですね。
サラタメ:そうです! さらに副業サラリーマンには、経費以外のメリットもあったりするので、詳しく解説させていただきます!
「副業」の強力な節税メリット2つ
副業の節税メリットの中で、特に強力なのがこの2つです。
1.経費が使える
2.青色申告特別控除が使える
1.経費が使える
副業のために使ったお金なら、次のように経費になります。
〈例〉
●全額経費にできる可能性があるもの
パソコンなどの電子機器、文房具、書籍代、セミナー参加費、仕事に行くための交通費、打合せのための食事代、情報交換のための飲み会代、営業目的のプレゼント代など
●一部経費にできる可能性があるもの
家賃、水道代、光熱費、スマホ代など
基本は「副業に関係している」と税務署に説明できれば、経費にできます。ただし、判断に迷う場合は、税理士や税務署職員など、専門家にきっちり相談のうえ、判断してください。
マモル:普通にサラリーマンしてるだけだったら、経費にしようなんて思いもしないものがいっぱい並んでるな~。領収書もらうのを忘れないようにしないと!
2.青色申告特別控除※が使える
青色申告特別控除とは?
個人事業主を対象にした控除制度。1.複式簿記で記帳、2.電子帳簿での保存・提出という2点をクリアすれば、年間65万円の控除が受けられる。白色申告と比べて大きな節税効果がある。
マモル:なにやら小難しそうですが、ザックリどういうことですか?
サラタメ:超ザックリいうと、副業で利益が出た場合、年間65万円分までは税金がかからないってことです!
マモル:無税! それはスゴいですね! サラリーマンだと年収の2~3割持ってかれちゃうのに、副業は経費で利益を減らすことができて、さらに65万円分見逃してくれるなんて!! 最高かよ!
サラタメ:最高ですよね!(笑)さらに言うと、サラリーマンの場合、会社の給料(給与所得)から「社会保険料」は納めてるので、副業(事業所得)のほうで追加して納める必要がないんです。
マモル:え、あの毎月給料から4万円くらい差っ引かれてる憎いヤツを、副業では払わなくていいんですか!
サラタメ:そのとおり! 副業だけは社会保険料の負担から解放されるのです。
マモル:これが、個人事業主のパワーか! 使わないのは、もったいないですね!
「副業で節税」のよくある疑問
●副業で節税するためにやらないといけないことは?
▼「開業届」「青色申告承認申請書」の提出と「確定申告」です。
★「開業届」「青色申告承認申請書」を提出しましょう
「開業届」は開業してから1ヵ月以内、「青色申告承認申請書」は2ヵ月以内に、それぞれ税務署に提出しないといけません。
これをしないと確定申告ができません。絶対やりましょう。書類に必要事項を記入するだけなので、まったく難しくありません。
★「確定申告」をしましょう
「確定申告」とは、自分のビジネスで稼いだ利益と経費をもとに、払うべき税金を計算する作業です。サラリーマンの場合、すべて会社がやってくれますが、個人事業主になると自分でやらないといけません。今は、便利な会計ソフトがたくさんありますので、マメに作業できる方なら、けっこう自分でできてしまいます。
サラタメ:とか言いながら、私は細かい計算作業が壊滅的にダメなため、初回の確定申告から税理士さんにお任せしました(笑)。領収書の整理からまるごとやってもらい、ザックリ10万~15万円ほどでしたね。
●副業を始めたら、絶対確定申告しないといけないの?
▼副業の場合、年間所得(売上から経費を差し引いた金額)が20万円を超えないなら確定申告不要です(詳細本書P516)。
●どこまで経費になるの?
▼自分で「副業の売上に貢献している」と税務署に説明できる範囲です。
ただ、説明できるからといって、まるごと経費になるわけではありません。
たとえば「家賃」なら、自宅の中で副業に使っている時間やスペースをもとに、経費割合を出します(だいたい3~5割など)。これを「家事按分」といいます。何割が正解かという明確な線引きはなく、ここも「自分でしっかり説明できるか」がポイントになってきます。
(本原稿は、サラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』からの抜粋です)
・「副業」が強力な節税手段になる理由は2つ
1.経費が使える
2.青色申告特別控除が使える
・「開業届」「青色申告承認申請書」の提出と「確定申告」が必須