米印関係揺るがすウクライナ戦争Photo:Drew Angerer/gettyimages

――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト

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 ロシア軍がウクライナで新たに残虐な攻撃に向けて部隊を再編する中、先週のニュースの見出しに大きく取り上げられたのは欧州の問題だった。しかし、インド太平洋地域の情勢も熱を帯びてきている。米国の国家安全保障会議(NSC)でアジア政策立案の重要な役割を担うカート・キャンベル氏は、ソロモン諸島訪問を計画している。その目的は、ソロモン諸島が外交姿勢を大転換することにつながりかねない中国の動きを抑え込むことだ。また、米国のアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官はインドで対面の外務・防衛担当閣僚協議に臨む予定で、これに加えてジョー・バイデン米大統領は、インドのナレンドラ・モディ首相とのオンライン会談を予定に組み込んだ。こうした会合は、長期的にはウクライナ戦争以上に世界の政治状況を大きく変える可能性がある。

 ソロモン諸島はオーストラリアとハワイの間にある太平洋上の国で、6つの比較的大きな島と1000近い小さな島々で構成されている。同国は戦略的に重要な位置にあるため、第2次世界大戦では幾つかの最も激烈な戦闘の舞台となった。1978年の独立以来、同国の情勢の混乱は例外的状況と言うよりも常態に近かった。約70万人の国民は80の異なる言語を使っている。同国は豊富な鉱物資源を有し、同国周辺海域は漁業面で有望視されている。しかし、政情不安が続き、汚職がまん延していることが、外国からの投資の阻害要因になっている。2021年11月に起きた直近の暴動は、オーストラリア軍が派遣されるまで続いた。