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アパグループの創業者・元谷外志雄氏が2月11日に亡くなった。アパホテルといえば、客室数が日本一で、その立地や社長の元谷芙美子氏が全面にでた宣伝などが注目される。しかし、アパグループが元谷氏一代でここまで成長した根幹には、元谷夫妻の深い信念がある。(イトモス研究所所長 小倉健一)
宣伝や書籍が注目されがちだが、根っこにある信念が深い
アパグループの創業者であり、会長の元谷外志雄氏は、一代でこの組織を日本一のホテルグループへと押し上げた人物だ。
石川県小松市に生まれ、信用金庫での勤務を経て、27歳で会社を設立した。注文住宅から始まった事業は、マンション販売、そしてホテル事業へと広がり、東京都心へ集中して出店する戦略で急成長を遂げた。
アパホテルは日本最大級の客室数を誇り、常に利益を出し続ける強い企業として知られている。また、歴史に関する自著を客室に置くなど、独自の思想や活動は時に国際的な議論を呼ぶこともあったが、信念を貫く姿勢は一貫していた。
2022年に会長へ退いた後、2026年2月11日、82歳でこの世を去った。現在は、妻の芙美子氏や長男の一志氏らが、その意志を受け継いでいる。
私はこれまで、元谷夫婦に何度も取材を重ねてきた。これから紹介するプレジデントの記事も、すべて私が元谷外志雄氏と元谷芙美子氏から直接話を聞き、まとめたものだ。
妻の芙美子氏への取材の場には、常に夫である外志雄氏も同席していた。2人が互いを信頼し、1つの事業に向かって歩む姿を、私は間近で見つめてきた。
一見すると目立つ宣伝が特徴のように見えるが、建物の影には、人間が人間として働くための深い知恵が隠されている。







