中国の国債利回りはこの10年余り、米国債利回りを大幅に上回っていた。この人民元建て債券は、世界第2位の経済大国への投資を望む世界の投資家を大きく引き付けてきた。そうした利回りの優位性は、少なくとも名目ベースでは今週11日に消失した。指標となる10年物中国国債の利回りは同日、2.767%で取引を終え、同年限の米国債利回りの2.779%を下回った。米国債投資家は12日、10年債利回りが2.724%に低下(価格は上昇)したことで、いくらか安堵(あんど)した。これを上回る中国国債利回りとの差は0.04ポイントしかなかった。米国債利回りは今年、数年ぶりの高水準まで上昇している。投資家が米連邦準備制度理事会(FRB)について、国内で急上昇するインフレへの対策を加速し、複数回の利上げに踏み切ると予想しているためだ。米国債が売られているのは、FRBが大規模な国債保有高を減らす方針を示唆したことも背景にある。
米中の国債利回り逆転、一時代の終えんか
中国債の優位性が消失
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