ひろゆきが語る「淘汰されたほうがいい企業」そのワケとは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「淘汰」は必要?

 日本の大企業は、なかなか潰れないようになってしまっています。

 日本銀行が株を買ってくれるおかげで、ダラダラと生きながらえてしまっています。

 でも、市場では競争が起こって「淘汰」されないといけないんですよね。

 そのワケについて、述べていきましょう。

「自前」という文化のデメリット

「これから携帯電話市場が伸びる」という予測のもと、アップルやグーグルは先手を打ってきました。

 特許技術を持っている企業を買収することで、自分たちの影響力を高めていきました。

 小さなものは、大きなものに食われるわけです。

 これ、市場原理では当たり前のことなんですが、日本では、なぜか起こりにくいんですよね。

 それは、「自前でやる」という文化があるからです。

さっさと「買われてしまおう」

「隣がやっているから、自分たちもやろう」
「ライバルがやっているから、自分でもやってみよう」

 そういうパクリ精神は、素晴らしいものだと思います。

 でも、時間とお金をかけて、ライバルと競争するのは、じつはムダなんじゃないかと思うんですよね。

 昭和であれば、産業の成長スピードも今よりゆっくりだったので、それでよかったと思うんですが、もはや世界の超大企業が一人勝ちしていく状況です。

 そういう時代であれば、ゼロから自分で作るより、さっさと技術や特許を買ってしまったほうが早いんですよね。

 ということで、日本の技術を持っている会社は、楽天やソフトバンクのように、まだ世界に出ていける余地がある会社にどんどん買われていき、「淘汰」されることで、日本国内の新陳代謝がよくなると思うんですが、みなさんはそういうものにアレルギーがあるんですかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。