ダイエー創業者や
三菱商事会長がOB
兵庫県立第三神戸中学校として1920年に開校した。神戸市の長田区北方の高台にある。公立高校では兵庫県内屈指の進学校になっている。体育の授業が厳しいことで知られている。
ダイエーを創業し「流通革命の旗手」といわれた中内功が、神戸三中・長田高校を代表する卒業生だろう。
戦後の日本でスーパーマーケットの黎明期から立ち上げに関わり、メーカー優位から消費者主体型の流通システムの構築に尽力した。「価格破壊」というキャッチフレーズを背景に、ダイエー・グループを、一代にして売り上げ3兆円の商業集団に育て上げた。
昭和から平成時代にかけ、日本チェーンストア協会会長、日本経済団体連合会副会長を務め、財界人としても活躍した。福岡ダイエーホークスを誕生させ、プロ野球界にも参入した。
しかし、リクルート、ユニードを買収するなど野放図なグループ拡大で経営が悪化、2000年前後に中内のカリスマ性は一気に剥げ落ちた。01年にはダイエーの代表取締役を退任、失意のうちに05年9月、世を去った。
39年に神戸三中を巣立った中内は、平凡で目立たない生徒だったという。兵庫県立神戸高等商業学校(新制神戸商科大学の前身、現兵庫県立大学)を卒業し、旧制神戸経済大学(現神戸大学)を中退している。