米ファストフード大手マクドナルドの豚肉納入業者の飼育環境改善に向け、自らが推す取締役を同社に送り込むための委任状争奪戦を開始した著名投資家のカール・アイカーン氏が、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資に特化したインデックスファンドの大手運用会社に支持を求めた。マクドナルド株を5万ドル相当保有するアクティビスト(物言う株主)のアイカーン氏は2月、取締役2人を指名した。この取締役選任案は5月26日の年次株主総会で諮られる見通し。アイカーン氏によると、米投資会社ブラックロックなどの企業は、ESG投資という潮流の先頭に立ちながら、どの原則を重視するかを主観的に選択し、動物福祉を軽視し過ぎている。アイカーン氏は20日のインタビューで、ブラックロックなどの大手インデックスファンド運用会社は「良いことも悪いこともできる、とてつもない力を持っている」とし、「驚くべきは、彼らが関与せず、委任状争奪戦で守ってもらえると取締役会に信じ込ませることが、いかに多いかということだ」と述べた。