米動画配信大手ネットフリックスにとって気ままな出費の時代は過ぎ去った。同社は過去数年にわたり巨額の出費を積み重ねた。世界中に事業を拡大する一方で、配信番組を山のように制作し、コスト効率よりも成長を優先してきた。だが今や、より厳しい財務規律を課すことにしたと同社の経営幹部は話す。このシフトの背景には、動画配信業界のライバルたちとの競争が同社の業績に響き始めたことがある。19日発表された1-3月期(第1四半期)決算でもこうした新たな現実が浮かび上がった。1-3月期の有料会員数は約10年ぶりに減少に転じ、売上高の伸びはここ数年で最低だった。同社の株価は35%急落し、1日の下落率としては過去2番目の大きさだった。時価総額で540億ドル(約6兆9000億円)分が吹き飛んだ。