コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、22年1〜3月度のアパレル編だ。
アパレル業界で明暗、
しまむらの「勝ち組」ぶりは健在?
アパレルの主要4社が発表した1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ユニクロ(ファーストリテイリング)の既存店+Eコマース売上高
1月度:前年同月比92.9%(7.1%減)
2月度:同86.0%(14.0%減)
3月度:同89.3%(10.7%減)
◯しまむらの既存店売上高
1月度:前年同月比110.7%(10.7%増)
2月度:同105.1%(5.1%増)
3月度:同102.9%(2.9%増)
◯ワールドの国内小売事業売上高
1月度:前年同月比95.0%(5.0%減)
2月度:同75.3%(24.7%減)
3月度:同109.8%(9.8%増)
◯洋服の青山(青山商事)のビジネスウェア事業既存店売上高
1月度:前年同月比120.7%(20.7%増)
2月度:同104.8%(4.8%増)
3月度:同106.2%(6.2%増)
1~3月の業績を見ると、ユニクロが3カ月全てで前年割れとなったのに対し、しまむらと洋服の青山は3カ月とも前年同月比で増収となっており、アパレル業界で明暗が分かれる結果となった。
ここまではっきりと差がついた要因はどこにあるのだろうか。月次業績データにおける直近3カ月の平均値を基にした最新の業界天気図とともに、各社の約2年に及ぶ月次業績の時系列データを確認して、何が起きているのかを確認しよう。