中国政府が新型コロナウイルスを封じ込めるゼロコロナ政策を続けていることで、中国経済は成長鈍化に直面している。エコノミストはこの状況について「景気後退」という言葉を安易に用いている。景気後退は通常、2四半期連続のマイナス成長を意味するが、多くのエコノミストによると中国がそうなる可能性は低い。中国には今年、米国や欧州より力強い成長を確保するさまざまな方法があり、多額の政府支出もその一つだ。だがエコノミストは、上海などでの新型コロナに関わるロックダウン(都市封鎖)によって基調的な状況は悪化しており、景気後退に似てきたと感じ始めている。中国は何十年もの間、景気後退を経験していない。多くの新規学卒者が仕事を見つけるのに苦戦している。企業景況感は悪化している。輸入は急減し、神経質な中国人は貯蓄を殖やしている。